趣味人のすゝめ

日々の雑記を書き綴ります。意識高めです。

『自助論』

書評の第四弾です。読書が少しづつ習慣化できてきたので良い感じです。

 

 ○どんな本か?

サミュエル・スマイルズというイギリスの著述家による本。本のタイトル通り、自立(自己鍛錬)をメインテーマとしていますが、他にも重要事項が散見されます。明治時代に中村正直による日本語訳『西国立志編』と題して出版されており、当時は『学問のすすめ』と並んで広く親しまれていたそうです。

○感想

かなり勇気をもらえました。世界には偉人として挙げられる人が多数いますが、各人どのような経緯を辿っていって大成したかがテーマと絡めて述べられています。もちろん時代背景の影響もあるとは思いますが、当書では研究者が多く述べられています。各分野に多大なる影響を与えてきた人ばかりで、現代へと連綿たる影響を与えています。

どうしても「天性の素養があったから頑張れたんじゃないの?」との疑問が浮かびますが、むしろ恵まれない貧者だった人が多数でした。各々に共通していたのは、どんな困難があってもめげずに続けたこと。"trial and error"ってやつです。(正直、現代人の私にしてみたら足を向けて寝られませんね......) 付随して、筆者は勤勉さ・忍耐強さの大切さを説いています。

前半は上記に書いた通りで、後半は人間論・人生論について突っ込んだ話が見られます。

この本を読んで人生を過去・現在・未来に渡って思い巡らせて、反省すべき点は見直して、伸ばせそうな長所は伸ばすといういわば「本というメディアによるチェックリスト」として利用できそうな感が個人的にします。結構、厳しいことも書かれているので、怠惰な人が読むと何よりも良い薬になる気がしました。

特に、時間・金の浪費家にとっては耳が痛いことが述べられています。この本キッカケで考え方を変えるのも良いでしょう。自己投資にベクトルが向きそうです。

生きていく上で、競争・嫉妬などの渦に巻き込まれることは必至ですが、意志力の確立は最も大切だという格言を大事に胸にしまいます。また読み直したいと思える良書でした。

明日からまた頑張るぞー!